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英語が「試験科目」から「生きた言語」に変わる瞬間

私は語学にエンターテインメントの要素を意識的に取り入れることが大切だと考えています。語学では「反復」が非常に重要ですが、学習にエンタメ要素を取り入れることで、「反復」が苦痛でなくなるからです。

数あるエンタメ分野の中で、私が最も魅了されてきたのは、映画です。私が英語に初めて興味を持ったのは、高校2年生のときに音楽の授業で映画 The Sound of Music を見てからでした。物語・音楽の魅力もさることながら、物語の中盤で出てきた、トラップ大佐のセリフ "skip your dinner"(*) が言葉として、とても面白かったのです。

*正確には、"I’ll just have to simply tell Frau Schimidt to skip your dinner." というセリフです。音楽の授業では日本語字幕版で見ていて、当時高校生の私が聞き取れたのは、このセリフのうち、"skip your dinner" の部分だけでした。

「skip って、dinner とセットで使うことがあるんだ!」と驚き、映画鑑賞中、音楽室の片隅でこっそり笑ってしまいました。というのも、skip というと、高校2年生の私が思い描いたのは「跳ねること」で、dinner とセットになるとは考えもしなかったからです。英語の面白さに初めて触れた瞬間、さらには、英語が「試験科目」から「生きた言語」に変わった瞬間だったと思います。

画像:「20世紀フォックス ホーム エンターテイメント『サウンド・オブ・ミュージック』製作45周年記念HDニューマスター版・公式サイト」より

当時は今のようにインターネットもない時代でした。それまで英語のネイティブに出会ったことがなく、英語は「教科書の中で使われている言葉」で、本当に地球上で生身の人間が使っているものだという実感が正直なかったのです。ですが、映画を通じて、「本当に英語を使っている人が世の中にはいるんだ」と、英語の存在が少し現実感を帯びてきたよう思います。

このように、エンターテインメントの分野が、英語学習のきっかけになることが多々あると思います。私の場合は映画でしたが、音楽やスポーツを通じて英語に関心を持つ方もいらっしゃいますよね。また、これは英語に限ったことではありません。以前、日本で韓流ブームが巻き起こったときは、韓国ドラマをきっかけに韓国語の学習を始めた方もいました。「好き」のパワーは計り知れないです。

映画館の暗闇に魅せられて

私は映画館に行くのが大好きで、1週間に1~2回は必ず足を運んでいます。映画館の暗闇の中で作品を堪能しているときが、私にとっては至福の時間です。ただし、学生時代は、それほど映画館に関心がありませんでした。ときどき足を運んでいましたが、あくまでも気になる作品が公開されたときだけでした。

大学卒業後、出版社に就職し、英語学習誌の編集部で働くようになってから、映画館が書店と同じくらい、好きな場所になったのです。というのも、偶然にも新人時代に英語学習誌の「映画・DVDコーナー」も担当することになり、仕事上映画に詳しくなる必然性が出てきたからです。「読者の皆さんに良質の作品をご紹介するには、担当者の自分はその何倍も映画に詳しくなる必要があるぞ」と考え、映画を勉強する意気込みで映画館に通うようになりました。映画担当者時代は、仕事を終えて夜9時過ぎから始まるレイトショーに日々通ったり、東京都内にある名画座(例:早稲田松竹飯田橋ギンレイホール新文芸坐)に週末ごとに通い、二本立てで映画を鑑賞していました。

当初は仕事のための勉強として映画館に通っていましたが、次第に「映画館」という場所そのものが大好きになり、今では書店や図書館と同じくらい、自分にとっては居心地の良い空間になりました。今でも忘れられないのが、2005年に飯田橋ギンレイホールで『モーターサイクル・ダイアリーズ』を見たときのこと。「超」といえるほど満員で、私は座席に座れず、階段に座って作品を見ました。階段に座ったので腰は痛くなりましたが、フツフツとした館内の熱気に包まれながら映画を鑑賞し、「周りの熱気が感じられる映画館って、格別」と、その空間にすっかり魅了されました。

私は英語圏の映画を鑑賞するときは、暗闇でもメモを取るようにしています。気になった英語表現や心に響いた言葉を走り書きでもよいからメモしておくのです。ただし、あまりメモに気を取られると、「勉強モード」になってしまい、作品が十分に堪能できません。ですから、私の場合は、映画館での優先順位は(1)作品を堪能(2)気になったらメモ、という具合です。

そして、DVDで過去に見たことがある作品をもう一度復習する場合は、反対に勉強モードになり、自分の映画ノートに英語表現を書き記しておきます。具体的には、自分の便宜上、蛍光ペンで次のような区分けをしています。

「黄色」・・・心に響いた、味わい深いセリフ。
「ピンク」・・・面白い英語表現。
「緑色」・・・日常生活で自分が使いそうな英語表現。

このように、映画館では「作品堪能」が最優先、DVDでは「勉強」というメリハリをつけるほうが、自分には合っているようです。

Hulu を使って、どこでも映画を楽しむ

最近、私が自宅で映画を見るのに重宝しているのが、Hulu(フールー)という動画配信サービス。月々980円(税込)を支払えば、Hulu が提供している映画や海外ドラマが見放題です。作品はウェブだけでなく、iPhone や iPad のHuluアプリ経由でも鑑賞することができます。私は iPhone の Hulu アプリを使って、夜眠る前に寝ころびながら映画を見ることもあります。寝ころびながら映画を楽しめる環境が生み出せるとは、Hulu を活用するまで想像したことがなかったです。



私は今でも映画館で作品を鑑賞するのが一番好きですが、980円で過去の作品が見放題の Hulu は復習用として大いに活用しています。

メール講座「映画のセリフで味わう!英文法」

2012年秋より、1年(365日)完結型のメール講座「映画のセリフで味わう!英文法」(無料)を始めました。私にとって映画は英語に関心を持ち始めるきっかけとなってくれた存在であり、大人になった今でも「勉強の原動力」になっています。そのため、「映画」にちなんだ英語学習コンテンツを作りたいと常々思っていました。特に、一般的に味気ないといわれがちな「英文法」のおさらいに、「映画のセリフ」はぴったりではないかと考えたのです。

幸い、映画鑑賞の際に自分の「映画ノート」にセリフを書きとめているので、膨大な数のセリフをストックしてきました。せっかく英文法のおさらいをするのならば、味気ない英文よりも、心に沁みてくるような英文で復習したほうがいいのではないか ― そう思い立ち、これまでストックしてきたものの中から、自分の心に響いてきたセリフを素材に選び、講座を始めました。

英文法のおさらいをしたい方に活用していただければ幸いです。

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